2023年度入学式を執り行いました

4月4日（火）本学エレノアホールにて入学式を執り行いました。
式典では中野瑞彦学長からの入学許可宣言を受け、新入生を代表する学生が宣誓し、中野学長、磯学院長、学生会会長による歓迎のことばが贈られました。

式典当日は晴天に恵まれる中、新入生をお迎えすることができました。
ご入学おめでとうございます。

≪2023年度　入学式　学長式辞≫

新入生の皆さん、保証人の皆様、ご入学まことにおめでとうございます！
桃山学院教育大学へようこそいらっしゃいました！
教職員一同、心から歓迎いたします。

2023年度の新入生の皆さんの多くは、高校入学時にコロナ禍に見舞われました。入学直後から遠隔授業を余儀なくされ、クラブ活動や体育祭など様々な催事が中断し、十分な高校生活を送ることができなったことでしょう。それでも皆さんはできる範囲で精一杯に勉学や様々な活動を頑張り、晴れて大学入学の日を迎えることができました。
コロナ禍はまだ終息が見えないものの、社会全体としては昨年度後半から次第に通常の生活に戻ってきています。この5月には新型コロナ感染症の分類も第5類に変更となります。これにより様々な制約が取り払われ、社会全体が本来の姿に戻ることができます。

さて、新入生の皆さんは、大きな希望を抱いて本学に入学して来られたことでしょう。本学は人間教育学部の単科大学ですが、その学びは幅広くあります。
本学での新しい出会い、新しい気づきに期待してください。先輩学生や教職員など、多くの仲間が皆さんを待っています。
皆さんが本日入学する桃山学院教育大学は、それまでのプール学院大学を引き継ぎ、学校法人桃山学院の下で、2018年4月に開学しました。その後、2020年4月から人間教育学部に改名し、翌2021年4月には入学定員を増やし、現在に至っています。本学はキリスト教精神を基本に、学生の皆さん一人ひとりに寄り添う教育をモットーにしています。その結果、教員採用試験や公務員試験などの合格者は年々増加し、2022年度には延べ139名の学生の皆さんが教員採用試験や公務員試験に合格し、将来へのパスポートを手にしました。もちろん、民間企業など教職以外の道に進む学生の皆さんも、それぞれ自らが希望する仕事に就くことができています。

このような実績をあげることができた最大の理由は、本学の教職員の強い「思い」にあります。その「思い」とは、子どもたちを教える教員として近い将来に羽ばたいていく本学の学生の皆さんに、「人と人のかかわりを通じて学ぶこと」の大切さについて、身をもって学んでほしいというものです。皆さんには、単に教員免許を取得するということだけでなく、社会が抱える様々な問題について幅広くかつ深く学修してほしいと願っています。皆さんは次世代を担う子どもたちを教え導くという大きな使命を帯びています。子どもたちにとって、先生はとても大きな存在なのです。
しかし、教育というものは、教員が一方的に行うものではありません。一方的な教育では、学生の皆さんにとって本当に身に付いた学びにはなりません。学生の皆さんと教職員が一緒になって考え、体験し、意思を通わせ合うことでこそ、本当の学びとなるのです。その意味で、「学び」とは、学生の皆さんと教職員の協同作業なのです。将来、教員を目指す人間教育学部の皆さんには、ぜひこのことを理解してほしいと願っています。

現代の子どもたちは、IT技術の発展やネットワークサービスの進展の傍らで、奔流する情報の波や誘惑にさらされています。こういう時にこそ、人間として大切なものは何か、人間だからこそできることは何かについて、皆さんが子どもたちに伝え教えてほしいのです。皆さんもまだ大人としての完成の途上にあります。その意味で、学ぶべきことはたくさんあります。桃山学院教育大学は、皆さんに伴走し、未来を一緒に創っていきます。

皆さんが生きていくこれからの時代は、どんどん前に進んでいます。
立ち止まっている時間はありません。この日本では少子高齢化が急速なスピードで進み、社会構造の大きな変化を避けて通れなくなっています。IT技術や人工知能AIの更なる発展は言うまでもなく、社会システム全体が急速に転換していくことになるでしょう。これは一見ピンチのように思えますが、見方を変えれば新しい時代を切り拓く大きなチャンスでもあります。

私が桃山学院教育大学の学生の皆さんに期待することは、こうした社会の大きな変化に柔軟に対応できる力を養うとともに、どんな組織に所属していても変化をリードする「人」であってほしいということです。新入生並びに在学生の皆さんが、桃山学院教育大学での学びや活動を土台として、力強く踏み出すことを願っています。

2023年度は新入生の皆さんのみならず在学生の皆さんにとって、大きな飛躍の時期となることでしょう。コロナ禍で十分に果たせなかった思いを、桃山学院教育大学での日々の中で実現して下さい。

一緒に頑張りましょう！