桃山学院教育大学 桃山学院教育大学
Team桃教

うたがうを楽しむ。

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あらゆる物事をうたがう。
理科の学びはそこから始まる

「だって教科書に書いてある」、子どもはよくそう言います。しかし教科書は、今の知識をもとに書かれたもの。10年後には内容が変わっているかもしれません。私は子どもに、「君はどう考えた?そのほうが大事だよ」と言ってきました。理科の勉強は、物事をうたがい、問題を見つけるところから始まります。答えを予想して実験をしてみて、その結果をもとに考える。自分なりの答えを見つけるまでのプロセスこそが理科の学びです。答えは教科書にあるのではなく、自分が見たこと、感じたこと、考えたことのなかにあります。

知識を教えるのではなく、
自分の考えを確かめる方法を教える

フラスコの口に栓をして、お湯に入れて温めると、栓がポンっと外れるという実験があります。空気が膨張して栓を押したのですが、子どもたちは空気や水に溶けた粒子といった「目に見えないもの」が苦手。多くの子が「空気が上にあがったんだ」と言います。ここからが理科の学びの始まりです。教員は知識をそのまま教えるのではなく、「フラスコを下に向けたらどうなるかな」「硬いフラスコではなく、マヨネーズの容器でやってみたらどうだろう」と、子ども達の説を確かめるための方法を提示します。実際に実験をして確かめる体験を積み重ねていくことで、子どもたちには問題を捉えて解決の方法を探る問題解決力が身につきます。理科の教育は、不確かな情報が溢れる今の世界を生き抜く力をつける教育ともいえます。

中島 英康准教授

専門分野
理科教育

大阪市立の小学校で長年にわたる教師生活を経て着任。全国小学校理科研究協議会の顧問を務めるなど、理科教育の発展のために尽力している。趣味はギターと城巡り。ギターは6本所有し、いつでも手に取れるよう部屋のあちこちに立てかけてあるそう。ジャンルは洋楽のハードロックからブルース、邦楽のロックまで幅広く、コロナ禍以前は毎月のようにライブハウスで演奏を楽しんでいた

バンドではギターを担当。
エリック・クラプトンがお気に入り。