「うまいね」は罪。
MESSAGE MOVIE
シャボン玉のプロが教える
すぐそこにあるアートの世界
シャボン玉研究所の所長をしています。はじまりは1本の動画でした。アメリカの西海岸で巨大シャボン玉をつくる動画を見たとき、瞬間的に「面白い」「やりたい!」と心が動かされたのです。それからシャボン玉液やフレームの研究を始め、全国でワークショップを開催したり、教材開発をするまでになりました。「アート」というと、非日常的なもののように思われますが、そうではありません。人が何かを表現すれば、それはアート。私の心を動かし、多くの子どもたちをひきつける巨大シャボン玉もアートです。大きくうねり、その場限りのかたちを見せる巨大シャボン玉を私は「消える彫刻」と呼んでいます。
絵がうまい人だから
よい授業ができるわけではない
アートが特別なものではないように、美術教育も特別な人でなければできないというものではありません。美術教育はうまくなる方法を教える のではなく、思いを表現できる人を育てることが目的だからです。教員の役割は、子どもたちが素の自分を出せる環境づくりをしてあげること。
自分のなかにある「うまい下手」という価値観を排除し、子どもたちのなかにある「恥ずかしい」という殻を取り払ってあげてください。私がシャボン玉を楽しみながら授業に取り入れているように、皆さんも楽しみながら、子どもたちの「楽しい」を引き出せる先生になってもらいたいと思います。
藤原 昌樹准教授
- 専門分野
- 幼児造形・美術
金属彫刻のアーティスト活動をしながら、高校や大学の教員を経て、教員養成の道に。
巨大シャボン玉の研究をライフワークとし、シャボン玉研究所所長として、ワークショップや教材開発、テレビ番組の監修なども手掛ける。ものづくり好きが高じ、自宅のログハウスまで一から手づくりした。強度を高めるための金具も自前でつくるこだわりようで、建てて15年になる今も未完成の部分があり、つくり続けているそう。

ご自慢のログハウスは専門誌の
表紙を飾ったクオリティです。