桃山学院教育大学 桃山学院教育大学
Team桃教

なぜ、その子は、
「ガイジン」という
ことばに
傷ついたのだろう。

MESSAGE MOVIE

外国につながりのある子どもたちにとって
先生は、かけがえのない存在です

今や地域によっては、クラスの約半数を外国につながりのある子どもが占めています。みなさんが、先生として教壇に立つとき、そこに外国につながりのある児童生徒がいる可能性は極めて高いといえるでしょう。級友の誰かが何げなく口にした「ガイジン!」や冗談めかした「国に帰れば?」という発言が、国籍の違いをことさらに強調し、孤立やいじめにつながる場合もあります。どんなことばに傷つくのか。その逆に、どんなことばなら自信を与えられるのか。今のうちから想像力を働かせ、さまざまな角度から考えておきましょう。私自身も15歳のときにペルーから来日しました。放課後、日本語を根気強く教えてくださった恩師を忘れることはありません。先生の存在は、それほど大きいのです。

マイノリティが笑顔でいられる学校は、
すべての子どもを幸せにする場所

外国人が増えると日本らしさが失われると考える人がいますが、果たしてそうでしょうか。実際には、日本の伝統や文化にふれて感銘を受け、世界に発信する外国人が大勢います。日本人自身も海外からの視点でみつめなおすと、これまで気づかなかった自国の長所が発見できるに違いありません。多文化共生の時代に大切なのは、自分以外の「あたりまえ」を尊重すること。その姿勢を身につけるために大学の4年間に多様な人々と交流し、自分とは異なる文化や価値観にふれる機会をもちましょう。外国につながりのある児童生徒だけでなくマイノリティが笑顔でいられる学校は、すべての子どもにとって居心地のいい場所。そんな教育現場を創造する教育者をめざしましょう。

オチャンテ 村井 ロサ メルセデス准教授

専門分野
国際理解教育、ニューカマー、児童生徒の教育、キャリア教育

ペルーに生まれ、15歳で来日。定時制高校を経て、教育者になることを決意し大学院へ。国際理解教育の専門家として教壇に立つだけでなく、NGO「大阪ラテンアメリカの会」の副代表を務めるなど社会貢献活動にも力を入れる。趣味は「人があまり行かないところを旅すること」。旅先でみつけたキリンとカエルの置物がお気に入りだ。

アフリカで出会った
お気に入りのカエルとキリン。