生活や遊びを通して乳幼児とかかわる保育士・幼稚園教諭。
子どもの心身の発達への理解や、子どもを取り巻く環境への配慮に加えて、
指導者自身にも豊かな人間性が必要です。
幼児教育課程では、4年間という時間を生かし、
高度な知識を習得しながら副専攻(3プログラム)での学びや
インターンシップなどを通して、現場での即戦力につながる実践力を身につけます。
また、公務員就職支援室と連携を図り、公立保育所・幼稚園の採用試験合格を支援します。
幼児教育課程では、子どもの心身発達への理解など、実践力を備えた保育者を養成します。
見学実習、インターンシップ、保育所実習、施設実習など、4年間を通じて常に現場と結びつきながら、大学と現場での学びを両輪で進め、実践力を磨いていきます。実習については、事前と事後の指導もていねいに行い、事後指導では下級生を交えた「報告会」も実施。経験をスキルへと定着させていく学びの流れをつくっています。
幼児期の教育・保育にはケア(養護)の部分が多く含まれ、福祉的な視点での学びが必要となります。本課程では社会的養護や児童家庭福祉などの知識を学んだ上で保育士資格を取得することができるので、児童養護施設や福祉施設など、就職先の幅が広がります。また、認定こども園で必須となる“子育て支援”のスキルも身につき、将来の活躍の場を広げることもできます。
保育士・幼稚園教諭をめざすうえで、4年間じっくり時間をかけて学ぶことは大きな強みとなります。「ピアノや音楽が得意」「体育や運動遊びが得意」「絵画やものづくりが得意」など、免許課程に加えてプラスαの専門力を身につけることが可能です。さらに、認定絵本士、児童指導員任用資格、准学校心理士など多彩な資格が取得できます。就職では、公立保育所・幼稚園をめざした採用試験対策の体制も整っています。
幼児保育コース 2年次辻 未緒さん
(大阪府 大阪女学院高等学校出身)
保育の模擬授業では、個人やグループで活動内容を考え、指導案を作成し、模擬保育につなげていきました。真剣に子どもになりきってくれたクラスメイトのおかげで、言葉のかけ方やかかわり方など、指導案で想定していたこと以外の問題点を見つけることができました。ただ、絵や運動が苦手なので、実習では子どもたちが楽しんでくれるかが心配。唯一の特技であるピアノを生かしたかかわり方を、もっと学んでいきたいです。将来は、ブロックで形や数を知るといった「遊びの中での学び」を大切にし、子どもたちの意思表示を見逃さない保育士になりたいです。
実践スキル修得のため、1年次から教育現場を見学するなど、
現場の体験と反復を積み重ね、主体性と実践力を身につけます。
仲間や教員との「振り返り」や「対話」により、人間としての成長も期待しています。
現場を体験し、授業で振り返り、教員からアドバイスを受ける、というサイクルを確立。
これを幾度も繰り返す中で、教育者になる意識と、そのために求められる能力の習熟度を深めていきます。
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 |
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学校を知り
教師を知る 意欲
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子どもから学び
自らの課題を 知る 経験
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あきらめない
心と実践力を 身につける 本気
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子ども理解に
基づく指導力、 自己表現力 本番
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「人間教育基礎演習」では見学実習によって、教育・保育の現場で活躍する方から仕事観を伺い、将来を明確にイメージします。「学校保健コース」では、臨床現場での観察を中心に実習し、基本的な看護技術を習得します。 | 「学校園インターンシップ」で子どもや現場の先生とかかわりながら、実践力を身につけます。半年にわたり、週に1回大学が指定した曜日に同じ現場へ通うことで(それが実現できるカリキュラムになっています)、長期的、継続的に人間関係を構築したり、子どもたちの成長を実感することもできます。 | 3年次では、教職課程で最も重要な学修となる「教育実習」を実施。それまでの学びで得た知識を実践し、確かな力として身につけます。「特別支援教育プログラム」では、教育実習に加えて、特別支援学校でのインターンシップにも参加し、専門性を深めます。また、教育・保育現場などでのボランティア活動やインターンシップに、多くの学生が自主的に取り組んでいます。 | |
見学実習 |
保育実習1A 学校園インターンシップ |
教育実習1・2(幼)/保育実習1B |
保育実習2・3 |
インターンシップA・B・C・D / 海外インターンシップ |
幼児保育コース 2年次宮口 紋佳さん
(大阪府 賢明学院高等学校出身)
「保育士は大変」。そんな声をよく聞いていたので、子どもは好きだけど保育士 になる気持ちはそれほど高くはありませんでした。しかし、保育園のインターンシップで気持ちは一変。叩き合っていた0歳児たちが、10日後には互いの頭をなで合う姿が見られるなど、その急成長ぶりに感動し、「絶対保育士に なりたい!」と思うように。教室では得られない経験が、本気度を高めてくれました。
カリキュラム
幼児の感性や表現力を豊かにする音楽表現について、グループ演習を通して基礎的な知識・技能・表現力を学ぶとともに、表現遊びや音楽環境の構成など専門事項を身につけ、自らの表現法を形成します。本学では現役オペラ歌手でもある教員が指導します。
家庭生活の変化や子育ての孤立化などの社会問題、国や自治体の子育て支援施策、保育所などの子育て支援について理解を深めます。海外の子育て支援にもふれ、子育ての価値観を多様にします。
子どもたちと絵本を楽しむために必要な知識、技術を深めます。絵本の歴史、国内外の絵本、検索(図書館)、編集(出版社)、流通(書店)、お話し会や読み聞かせ等、幅広い視点で学ぶことができます。
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | ||
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専門基礎科目 |
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専 門 科 目 |
保育士に 関する科目 |
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教職に 関する科目 |
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領域及び 保育内容に 関する科目 |
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教科に 関する科目 (小) |
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国語教育に 関する科目 |
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健康・ スポーツに 関する科目 |
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特別支援 教育に 関する科目 |
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日本語教育に 関する科目 |
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キャリアに 関する科目 |
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専門演習・ 卒業研究 |
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幼児保育コース 3年次坪田 萌英さん
(大阪府 阪南大学高等学校出身)
障がい者施設での実習では、会話に頼らずに手のふれ合いや表情によって、お互いの意思や感情を確認し合うといった貴重な経験ができました。この実習を通して、障がいがある人たちに寄り添いたいとの思いが強くなりました。先生方にアドバイスをいただき、保育士資格や幼稚園教諭免許を生かせる施設への就職をめざしています。
My Future幼稚園教諭・保育士
所定の授業科目を履修し、単位を修得し認定されることで「認定絵本士」の称号を得ることができます。卒業後は保育現場や地域において、絵本の魅力を伝え、大人も子どもも楽しめる絵本の輪を広げ、 読書活動を充実させる役割が期待されています。
なお、これらの絵本に係る実務や活動を3年以上経験し、絵本専門士委員会からの認定課題を提出して資質・能力がふさわしいと認められると、絵本の専門家である「絵本専門士」の認定も可能となります。
4年次の総仕上げ「教職実践演習」では、幼稚園・保育園で行う生活発表会の劇に取り組みます。授業では劇づくりに向けて、劇の元になる絵本の選定から、シナリオづくり、演出まで担当し、劇として学内のエレノアホールで発表します。特に大事なのは、伝えたい内容について、感情を込めてセリフや身振りで表現すること。みんなでアイデアを出し合いながら、子どもが楽しめる劇をつくり上げます。学生が主体となる劇づくりを通して、コミュニケーション力やチームワークを育みつつ、学生生活最後の思い出を残せる授業でもあります。
実習前の事前指導の授業では、指導案の作成や実習生として留意すべきさまざまなことを学びますが、学生が主体となるものに「模擬保育」があります。幼児期は遊びを中心とした保育となるため、模擬保育では、手遊びや歌、おひなさまやこいのぼりなどの季節行事を題材にした制作をはじめ、コマやけん玉、折り紙など、つくって遊べるおもちゃの設定保育(教育のねらいや目標を定めた保育)を実践します。先生役になる学生と子ども役の学生が一体となって現場での保育の場面を展開します。
幼児教育課程では、講義だけでなく演習や課外授業にも取り組みます。「言葉」の授業では絵本の読み聞かせやパネルシアター、「造形表現」では子どもが楽しく遊べるおもちゃなどの制作、「音楽表現」「ピアノ」では弾き歌い、季節・行事の歌などを幅広く学びます。また、幼児期の保育・教育では養護ケアを理解することも重要なことから、「社会福祉」や「子ども家庭福祉」、「子ども家庭支援論」では、施設訪問や利用者との交流、地域の親子の子育て支援などに参加するなど、多様な経験を通して実践力を身につけます。
※1:所定の科目を修了することで、スポーツ指導者養成講習会と同じカリキュラムを履修したものとされ、日本スポーツ協会が別途実施する共通科目検定試験(オンラインテスト)の合格と併せて修了証明書を受けることができます。
※2:資格取得には、別途筆記試験と実技試験(中級のみ)の合格が必要です。
※3:所定の科目を履修し、別途試験の合格が必要です。
◎免許・資格を取得するための履修には、条件や制限がある場合があります。
幼児教育課程長
名須川 知子 教授
感性・感受性を磨いて、子どもたちの中にあるヒントを見つけよう。
保育士にとって、子どもたちと一緒にいて楽しいと思えることが、何よりも大切です。だから、絵も運動も自分が得意でなくていい。
子どもが楽しめるヒントは保育の現場にあります。
子どもたちの様子を見て工夫を凝らすためには、子どもたちの感性を「受容できる感性」が必要です。
例えば、ピアノも上手に演奏することが大事なのではなく、子どもたちの感性に合わせられる伴奏者になることです。大学生活では、保育の知識の修得はもちろんですが、映画や本、なんでもふれて、感性・感受性を養いましょう。
幼児教育課程
山本 弥栄子 准教授
知識と指導力を土台に実践を重ね、子どもの主体性を伸ばす保育者へ。
早期から指導案を作成し、模擬保育を行うなど「知識」と「指導力」の両方をていねいに養成します。
その力を土台に豊富な現場経験を通じて「子どもたちの育ちを支える保育力」を培ってください。
保育士資格・幼稚園教諭免許のほかに認定絵本士の資格取得も可能になりました。子どもの気持ちに寄り添い、主体性を伸ばす保育者をめざして学びを進めましょう。
幼児教育課程で学ぶ先輩や、個性豊かな教員陣が桃教幼児教育課程の自慢です。
そんな先輩や、教員の魅力を動画でCHECKしてみましょう。