鎌田 首治朗 教授

桃山学院教育大学 学部長
専門分野
国語教育学、教育評価、教員養成、人間教育学
自問自答を重ねて子どもに寄り添う。その果てなき道を歩くのが教師です。
 教師には子どもを守り切る覚悟が求められます。こう聞くと「自分にその覚悟があるのだろうか?」と不安になる人もいるでしょう。しかし、そうして自問自答しながら悩めること、そして愚直に自分を磨こうとする姿勢こそが自分を育てるのです。そのためには、上手くいかないことを人のせいにせず、自分を振り返り、自分のどこを直していけばよいのかを考えることが大切です。それが、自分自身を成長させる過程になります。その積み重ねの中で、自分が鍛えられ、「師」にふさわしい自分の在り方が生まれていくのです。愚直に進む姿勢があれば、人は本物の教師になれると思います。どんな人も、初めから立派だったのではありません。
 人は誰も「辛さ」「悲しさ」「寂しさ」を抱えています。これらの頭文字を取ると「司(つかさ)」になります。子どもたちの成長を司る教師は、自分自身の司を理解することが重要になります。なぜなら、自分を理解できていない人が他者を理解することは難しいからです。自分の「司」を理解してこそ他者の「司」も理解できるのです。自己理解、自己受容の姿勢があってこそ、子どもたち一人ひとりの「司」にも寄り添えるのです。
 自己理解をすることは自分自身を応援することでもあります。自分には3の力しかないと普段は言いながら、その自分に大事な場面では10の力を都合よく期待する。よい結果を出せないことが当然なのに成功した人と自分を比べて落ち込んでしまう。そういう人は少なくありません。他人と比較する必要などありません。自分の力が3だと本気で思うなら、その3の力を精一杯全力で発揮することをめざせばよいのです。それができたら、自分を褒めてあげなければなりません。その繰り返しの中で、3だと思っていた自分の力が、5にも10にもなるのです。人生に正解はありません。人生を生き抜くためには、いつも自分の解が求められます。そのことを理解し、その道を自らが歩み、自分の人格を磨き続ける人こそが、本物の教師、「師」になっていくのだと私は考えます。
鎌田 首治朗
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本物の教師とは?
受験生へのメッセージ
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